寺に住むカレー妖怪のブログ

埼玉は芋芋しい町のとあるお寺に住みついているカレー妖怪のブログです。寺務したりカレー食べたりカレー作ったりカレーを愛でたりしています。 住職に隠れてこっそりやっているお寺のフェイスブック→https://www.facebook.com/unkousan/

ネパール・ルンビニ旅⑦

前回のあらすじ:ルンビニ全体の1/3を見たか見ないかのところでタイムアップ。未練は残るが肝は満喫できた。いつの日かのリベンジを誓って、さあ帰路だ!

https://currymandara.hatenablog.com/entry/2024/03/16/191750

 

帰るまでがルンビニ旅です。ここからもミッションポイントがいくつかあるので、ルンビニの余韻に浸って油断してはいけない。帰路の流れをまとめると、

・日本円を両替してタクシー代を生み出す

・約束していたタクシーと合流する

・空港で手続き→離陸

カトマンズの空港到着→ホテル着

である。カトマンズに着いてしまえばこっちのもので、往路の空港でのバタバタを考えると、ルンビニを無事離れられるかまでが肝だろう。

 

まずはチケット売り場のおじさんが教えてくれた両替スポットを目指さねば。ゲート5の近くにあるとだけ聞いたので、まずはそこを駆け足の自転車(変な表現だ)で目指す。中古自転車と未舗装道路でがったがた揺れるけれど、体を動かすってやっぱり心地よいなあ。砂埃がひどくて、汗まみれでもマスクは外せないけれど、我慢できる程度の不快感は、かえって旅の愉快さに繋がるところがあるのではないだろうか。

 

ゲート5の近くに戻ってきた。まずは自転車を返しに行く。店主のおじさんに、「え?もういいの?」みたいな表情をされた。小一時間程度のレンタルだったもんねえ…苦笑いしながら両替できる場所を聞いたら道路を挟んですぐ向かいのお店を紹介してくれた。そしてここからは意外にもスムーズで、あっさりと両替は完了し、待ち合わせ場所にはちょうど行きと同じタクシーの兄ちゃんが到着したところだった。

失礼な話だが、海外に行くと(とくにインド旅行でよく聞くが)約束した時間に待ち人が現れないという話をよく聞く。しかしこと今回のネパール旅においてはそういうことは一回もなく、時間ぴったりどころか5分前集合くらいでネパールの待ち人たちは現れた。むしろ私が遅れる場合があったりして反省。いやはや、ネパール人の律儀さは、旅の中で強く印象に残った。

 

空港に向かうタクシーの中で、「自転車借りて周ったよ!」と言うと苦笑いされた。断然タクシーより安かったぜ…時間を生贄にした結果早々にターンエンドしてしまったけどな。

途中、一度だけタクシーが警察?に停められ、警察が運転手を呼び出すという場面があった。車内で待っている間、事の次第がわからず微妙に不安になったが、数分して戻ってきた運転手兄ちゃんに聞くと、資格を得ている正規のタクシー(ドライバー)か、確認されたらしい。兄ちゃんが首にさげているライセンスを私に見せるようにちらつかせた。確かにタクシードライバーはネパールの中だとそこそこなかなかに儲かる職業だと感じる。観光地ルンビニ周辺となると需要も高いし違法ドライバーもいるのだろう。取り締まりがしっかり?行われているんですね。(後で知ったことにはネパールではタクシーが飽和状態だとか。そのせいで過去には(今も?)何かカオスな状態があったのだろう。ルールを整備する必要があったのだと思う)

 

無事にバイラワ空港に戻ってきた。以前の記事参照だが、往路の3時間大遅刻をふまえて、復路のフライトを15:55発→16:55発に変更してもらっている。時刻は16:00過ぎ。余裕で間に合ったぜ!

カウンターでeチケットと引き換えに搭乗券を受け取る。…ん!!??15:55発!!!???

もう出発時刻過ぎてるじゃあないか!驚いた顔をしているとカウンター越しに航空会社の兄ちゃんが「今日のフライトそれで最後だから!」と私に伝えた。

ああ、そうか。これまでの経験と見聞きしたことをつなげると、恐らくまた天候不順で15:55発の飛行機が遅れており、天候なり飛行場なり機体なりの状況を考えると、その遅刻便を今日のラストにせざるをえないということか。

状況を推察するなり急いで荷物検査を通過して搭乗エリアに急いだ。なにせチケットカウンターではラストフライトの現況を視認できない。遅れているとはいえ、今この瞬間にも搭乗手続きを始めている可能性だってあるのだ。バイラワ空港の規模を把握しきれてないから、ここから搭乗エリアまでどのくらい時間がかかるのかもわかってないし!こういう微妙なヒヤッとが今日は多いこと…!!

 

ひやひやしながら急いだが、搭乗口前の待合エリアではまだたくさんの人がのんびり待機中であった。よかった…。

ほっと椅子に腰をおろして待機。ここで待っている間、檀家さんやお葬儀屋さんから国際電話がかかってきたりして、ここは異国ではあれど異世界ではないんだなあ…としみじみ現実感を感じたりもした。隣席の明らかに周囲と異なる身なりの紳士に話しかけられた。あれ?私が話しかけたんだっけか?さておき、品の良い厚みのあるスーツに身を包んでいやらしくない小洒落た装飾品をつけた彼は、なんとまぁ金だか宝飾だかのブローカーで、日本にも行ったことがあるらしい。年々下がってきているとはいえ貧困率が高いと言われるネパールだが、一方でこういう方ももちろんいらっしゃるのだなぁ。

 

そんな感じでまったり待合室で時間を過ごす…………フライト乗り遅れるかも!とひやっとしたのが嘘のようだ………まったりすぎん??

時計を見ると小1時間は経過し、17:00を過ぎていた。変更前のフライトに近い時間に帰れるかも!ラッキー!と頭によぎっていたけれども甘かった。変更後のフライト時間も過ぎていたのですね…。

とはいえもう焦る必要もないので、観念して夕日をぼーっと眺めながら待つ。一度、空港スタッフが大声でアナウンスし搭乗をうながしたので来たか!?と思ったが、別の行き先のフライトであった。しかし焦る必要はない、疲労感と空腹に襲われて早く帰りたいという気持ちが時間と共に膨らんでいくが、それは焦る理由にはならないのだ……。

17:30ごろだったたろうか、ようやく搭乗手続きが開始され、機内でもぼーっと夕日を眺めつつ、今日1日の目まぐるしさを振り返りながら、疲労におそわれながらも充足感や感動も噛み締め、カトマンズに帰ってきた。

 

国内線だったし預けた荷物もないのでささっと手続きして空港の外へ。重ねて言うが今日は疲れた。充実したよい疲労感と、変にヒヤッとした名残の、あまりよくない疲労感を交互に感じる。早くホテルに戻ってシャワーを浴びてベッドに入りたい…が、しかし、私のネパール旅の目的の一つ、それはネパールご飯なのだ。旅に行くにあたっていろいろな人ががいろいろな料理やお店を紹介してくれた。それを少しでも多く経験したい。

 

ということで、今回ラストかと思いましたがあと一回だけ続きます!ルンビニ後のご飯編。