「海外は 行けるうちに 行っておけ」という先人たちの格言に倣い、
先日、ちょっとネパールに行ってきました。3泊4日の弾丸旅です。
何かの研修?修行?と聞かれたりしましたが、
第一目的は、正直、本当にすみません、白状しますとカレーです。
「現地の飯が食べたい!!」この一心で航空券ポチりました。
とはいえ、3泊4日をどう過ごすかハタと考えると、
・時間がないので行動の中心は空港から近い首都のカトマンズになる。
・折角なのでカトマンズから日帰りで行ける範囲の土地にも行ってみたい。
・ネパールと言えばお釈迦様が生まれた地、ルンビニがあるやないか!
・カトマンズから国内線の飛行機とタクシーで1時間ちょっと!行ける!
という考えに至り、帰国する前日にルンビニ日帰り旅を計画したのでした。
だからこう…早い段階で僧侶としての発想にもなったわけだから…許して…。
あと、え?お釈迦様ってインドで生まれたんじゃないの?って人があまりにも多いのだけど、(現在の地理に当てはめれば)ネパールでお生まれになって、(現在の地理に当てはめれば)インドでご活躍された方です!そこんとこよろしくお願いします。
そしてネパール旅すべてをブログにしたためる胆力を持ち合わせていないのでせめて何回かに分けてルンビニだけでも最後まで綴りたいと思います。応援よろしくお願いします…。
さて、先ほども少し書いたが、カトマンズ→ルンビニの最短ルートは、国内線の飛行機を使ってバイラワという所まで行き、そこからタクシーでルンビニに行くというルートである。
カトマンズ発のバスに乗るという方が安いしおそらくメジャーだが、9時間程かかるそうなので弾丸旅には不向きなのだ。
また、バイラワからのルートもバスがあるのだが、ネパールでのバス乗りに慣れていないので乗り間違えや遅延リスクを考えてタクシーにすることにした。
ここで最大の懸念が、「飛行機が時間通り飛ぶか」という点である。
ネパールは山に囲まれた国であり、エベレスト等の高山がわんさか。濃霧や気流の変化、強風など山の不安定な気候にさらされ、しょっちゅう国内線は遅延するのだ!
事前にネットで搭乗記などを読んでみても、ほとんどの方が遅延に出くわしていた。
自分にできることは、遅延を覚悟して、「その日に行って帰ってくる」という最低限のミッションが完了できるよう、そして遅延してもルンビニ滞在の時間がある程度は確保できるよう、朝一のフライトを選ぶことだ。そして帰りのフライトについては、遅延が押しまくって欠航になるリスクと、夜遅くに行動することの治安上のリスクを考え、最終フライトより2,3本前のフライトを選ぶことだ。
以上の考えの下、7:55カトマンズ発の往路、15:55バイラワ発の復路を選択した。
帰りの飛行機から逆算するとルンビニにいられるのは9時半~14時半くらいまでの約5時間。この当初の予定時間をどれだけ確保できるか…。
あとは神頼みするしかない。カトマンズは人の数よりも神の数が多いと言われている。ここでいう神とはヒンドゥー教の神だが、仏教の神に通じる方々も多くいらっしゃるので、まあ、つまり、手は合わせ放題だ。
ルンビニ出発の朝、まずはタクシーで空港へ。ネパール初日に出会ったタクシーの運ちゃん、事前に「ルンビニ行くなら空港に送ってやるよ!」と約束しており、ホテルの前で待っていてくれた。ちなみにネパールでは8割がヒンドゥー教徒、仏教徒は1割程らしい。(が、厳密に分かれているわけではない気がした。)この運ちゃんは仏教徒。
無事空港に着いたところで、おいくら?と聞いたら「1000ルピー」だと。
「何だと?初日の空港→カトマンズ市内は固定制で850ルピーだったっしょ?」
「この時間は1000ルピー」
「納得いかん!850ルピーじゃい!」
「わかったよ~(数年前に行ったインドよりネパール人は折れるの早い印象)
帰りの迎えはいる?」
「いや、飛行機が時間通り着くかかわからないからいいや。ありがとう!」
てな流れで国内線ターミナルへ。
事前情報では「国内線ターミナルは本当何もないから飲食物は事前に用意しておくべき」ということも聞いていたのだが、チケット発券して荷物検査をスルーした先にはkioskみたいなショップがあって、軽食とかコーヒー、チャイ、お菓子などがそれなりに充実していた。
眠気覚ましにコーヒーを買い、チケットに書いてある搭乗口の近くで待っていようと赴いた。時刻は7:15くらいだっただろうか。フライト時間の7:55まで丁度よいくらいの待ち時間かなと思いながら、搭乗口近くのモニターを確認すると、
「バイラワ行き:時間変更!何故って?バイラワ空港が悪天候で閉鎖してるからさ!次の情報は9:00に出るよ!」(適当な和訳)
ふおん!!!
覚悟はしていた!覚悟はしていたのに心が落ちているのがわかる!!
希望を捨てていなかった自分の甘さが憎い!!
9時に情報が出るということは少なくともフライトは9時を超えるわけで、早くも1時間以上の遅延が言い渡されたのであった。
ちなみにこの時モニターに表示されていたフライトは8便、そのうちON-TIME(時間通りに飛びます)はわずか3便であった。半分以下である。日本よ、これがネパールの航空事情だ…。しょうがない、ひたすら待つしかない。
他のフライト待ちの人々と同様に、近くのいすに荷物を降ろして座り、一息つく。ちなみに空港のいすはどれもどこかしら何かしらで汚れていたり、よくわからんカスが落ちてたりするので比較的マシないすを選ぶしかない。フライト待ちに備えて持ってきた文庫本を開いて時間をつぶす。
9時が近づいてきた。ここまでバイラワ行きに関する放送などは入っていない。おもむろに席を立ち、もう一度モニターを仰ぎ見ると、
「バイラワ行き:時間変更!何故って?バイラワ空港が悪天候で閉鎖してるからさ!次の情報は9:30に出るよ!」
ふおん!追い遅延している!そうだよな、情報が出るってだけでフライト時間が確定するとは言ってなかったもんな…。
9時半になった。
「バイラワ行き:時間変更!何故って?(略)次の情報は10:30に出るよ!」
いやあのね、私もね、日本にいる感覚と同じように公共交通機関が動くとはこれっぽっちも思っていなかったし、例えばその日はルンビニに泊りながらゆっくり観光する予定です、とかなら全然良い。だがしかし、今回はタイムリミットがあるのだ、仮にここからの最短フライト時間として10時半に飛んだとしてもルンビニに着くのは11時半くらい。滞在時間は既に3時間未満が決定しているということに……。
まあ…しょうがないからね…タイムスケジュール設定したの自分だからね…待つしかないね…。
10時半になった。
「バイラワ行き:時間変更!(略)次の情報は11:00に出るよ!」
……文庫本…読み終わっちゃうなあ……
果たして無事にルンビニにたどり着くのか。続く。