前記事からだいぶ間が経ってしまった。非常に反省。
【前前々記事からのあらすじ】
前々記事
https://currymandara.hatenablog.com/entry/2019/11/22/195330
・日本で一番多いインド料理店名を知りたくなった。
・とりあえず東京都を調べることにした。
・調査対象はNTT iタウンページ(インターネット版)のキーワード検索「インド料理
店」で出てくるお店
・単純に店名そのままを調べると傾向を読みこぼす気配がしたので、
①店名に使われている単語
②単語の意味
を調べることにした。
・カタカナ表記等の細部が異なる語も、同語を示していると判断できるものについては
集計に含めた。
前記事
https://currymandara.hatenablog.com/entry/2019/11/29/230343
・店名に使われている単語ランキングは以下の通りだった。
①ナマステ
②インド/インディア/印度
③スパイス
④マサラ
⑤ガネーシャ、エベレスト
・上位にランクインした単語の特徴として、
①”インド料理”をイメージしやすいわかりやすい単語が用いられている(ナマステ、インド、スパイス、マサラ)ことに加え、②インド料理屋と言いつつ実際はネパール人経営のお店が多いという実態を反映しているかのように、ネパール人も(が)アイデンティティを感じる単語が見られる(ナマステ、エベレスト)ことが挙げられた。
おさらいが長くなったが、続いて2番目の調査項目である、「店名に用いられている単語の意味としてはどんな種類のものが多いのか」を調べてみた。
わかりにくいが、犬や猫なら「動物」、東京や大阪なら「地名」と、自分の独断と偏見も混ざったカテゴライズで、用語の意味を種類分けしてランキングにしたという感じ。結果、多かった意味カテゴリ・ベスト3は以下の通り。
【3位】人名…ガンジー、ビニタなど
ガンジーなどの有名人から、一般的なお名前まで。意外と女性名の方が多かった。「マンマのパスタ」みたいな家庭感を表す意図なのか、ヤローの名前が付いているより美味しそうに聞こえるだろって考えなのか。都内で展開している某チェーン店が人名なのも影響しているかもしれませんね(チェーン店も別個にカウントしました)。
【2位】飲食…スパイス、マサラ、タンドール、サモサなど
単語ランキングに上位にランクインしていたスパイス、マサラをはじめ、タンドールという調理設備から具体的な料理名まで、さすがに飲食に関係する単語は多い。
やはりわかりやすさを重視しているのだろう。料理の想像もできて食欲がわいてくる。
【1位】「宗教、神話、哲学」…アグニ、ガネーシャ、スルタン、マンダラなど
ヒンドゥー教、仏教、イスラームと、色々な宗教に関する用語が見られたところがさすがインド料理店。経営がネパール人だとしてもヒンドゥー教の影響は大きいし、仏教も馴染み深いと思われる。
中でも特に多かったのが「神の名前」。このカテゴリーの約半数を占めていた。
アグニは火の神、ガネーシャは金運や商売繫盛の神である。お店がうまくいきますように、という願いが感じられる。
あとアーユルヴェーダに関する単語も多かった。
寺に住んでいるカレー好きとしては盆に正月が上乗せされてる感覚を抱く結果となった。好きな人が自分が好きなものを好きと言ってくれた感じ。うれしい!
今回調べた店名に使われている単語も、その意味の種類も、もっと細かく、例えばお店の内装やメニュー、お店の方の国籍なんかと結び付けたら、更にわかることがあるんだろうなと思う。
そして個人的には地域性も見ると面白いのではと思う。インド料理にあまりなじみのない地域だと、どんな料理かイメージしやすい店名にするのではないか。
一方、数多くのインド料理店がしのぎを削る都内なんかだと、道行く人々もインド料理にある程度は馴染みがあり、店名にオリジナリティを出してもついてこれる。むしろその方が他店と差別化できて選んでもらえる。そういった意味で、ちょっと一捻りした店名が多いのではないか。うーん、よほど時間がある時が訪れたら確かめてみたいところ。
今回の記事でこの話題を終わらせようと思っていましたが、あともう1回だけ続きます。