寺に住むカレー妖怪のブログ

埼玉は芋芋しい町のとあるお寺に住みついているカレー妖怪のブログです。寺務したりカレー食べたりカレー作ったりカレーを愛でたりしています。 住職に隠れてこっそりやっているお寺のフェイスブック→https://www.facebook.com/unkousan/

ネパール・ルンビニ旅②

前回のあらすじ

https://currymandara.hatenablog.com/entry/2024/02/14/195510

ネパールの首都・カトマンズから、お釈迦様生誕の地・ルンビニに日帰り旅を試みたカレー妖怪。往路7:55発、復路15:55発のフライトを予約し空港に着くも、悪天候のため✈️出発目処が立たぬまま、時刻は10:30を過ぎようとしていた…。

 

文庫本は読み終わってしまった。

コーヒーは飲み終わってしまった。

余談だがネパールは荷物で席取りをしてお手洗いに行っても全然盗まれない(とはいえ多分あまりやらない方がいいのだろうけど)

代わりにお手洗いから帰ってきたらおばちゃん集団の1人が私の荷物を尻に敷いて談笑しながら席に座っていたので、大盛り上がりするおばちゃんのお尻の下から引っこ抜くように荷物を救出して席を代えねばならなかったけれども。

 

待つこと待つことうとうとうとうと……次に情報が出ると知らされていた時刻11:00に近づいた頃、バイラワ行きの飛行機の搭乗手続きを開始しますというアナウンスが流れた!

やった!!とりあえず前に進めそう!!!涙

 

11:30ごろ、ようやっとルンビニに1番近い空港、バイラワ空港への飛行機が出発したのであった。約3時間半の遅延である。

山脈が囲む、雄大かつ険しいネパールの空景に感動しながら、半ば放心状態で、思った。

…………時間…ないな…………。

バイラワに到着して12:00過ぎ、そこからタクシーで移動してルンビニ到着は恐らく13:00前くらいになる。帰りの飛行機を考えて考えていたらルンビニ引き上げ時間が14:30…ルンビニの観光エリアが大体全長3キロ………。

この時点で、ルンビニ全体を網羅するのは諦めねばならなかった。エリアを取捨選択し、ヤマをはってまわるしかない。 

 

頭の中で計画の修正をする傍ら、お隣のネパールお兄ちゃんが話しかけてきてくれたので拙い英語で会話もしていた。バイラワには里帰りだという。歳上かと思ったら23歳だったお兄ちゃんは、ネパールナイズされた英語が聞き取れず何回か聞き返す私を、少し小馬鹿にしたような顔をしながら相手してくれていた。何か釈然としないが、どうもありがとうよ。

ちなみにこのお兄ちゃんがCAさんに、(耳がキーンとするから)耳栓無い?と尋ねたら、抜歯まもなくの歯茎に詰めるような脱脂綿を当たり前のように渡され、当たり前のように丁度良いサイズに違って耳に詰めていた。半分ちぎって私にくれたけど、終始片手の中で持て余してました。こういうときの耳栓ってそういうものなの…?JALとかだとちゃんとした耳栓が出てきたりするのだろうか。

 

計画の軌道修正は、帰りのフライトを一本遅らせるという決断に落ち着いた。

15:55発を16:55に遅らせる。これだ!

12:20頃バイラワに着き、外へ出されるも、早速空港の中に入り直し、航空会社のカウンターへ。

しかしここから予想以上に時間を食った。

帰りのeチケットを見せながら、これの次の便に予約し直したいのだけどできますか?的なことを言って、OKをもらった。ほっと一息つくも、新しいチケットを渡されるまで中々待たされる。まあイレギュラー客(しかも手続き面倒な外国人)だからしょうがない。が、やっと渡されたチケットを確認すると出発時刻が12時台。もう間も無く飛びますというような時間である。あ!(元々予約してあった時刻の)次のフライトって意味だったのを(現時点での)次のフライトって意味にとらえてしまったのか!

慌ててNo,No!!とあらためて説明し直し、16:55のチケットに変えてもらった。自分の言語能力不足で生まれた余計な変更手続きでまた時間がかかる。…いやでも私16:55って言ったよな…まあいいか…。

 

チケット発券!急いで外に出てタクシーを捕まえねば!と外に向かうもハタと気がついた。航空会社のカウンターがここにしか見当たらないからと、私は咄嗟に出発ロビーにに入ってしまったのだ。普通はここから飛行機に乗るわけで、外に戻る出口というものは無い。あるのは入ってきた入口のみで、しかもそこをもう一度通るには荷物検査を逆走しなければならない。

気まずい!と思いながらも急いでいたので結構強引に荷物検査を逆走しようとした。当然警備員ストップがかかり、警備のお姉さんが訝しげに尋ねる。「あなたチケット持ってる?」「持ってるけどまだ後の便だから外に出たくて…私は今到着したばかりで…」

状況に半ばテンパってしどろもどろだったことと、警備のお姉さんがめちゃくちゃ怪しいやつを見る目で臨んできたこともあり、こちらの言い分は何も伝わらず、お姉さんは小馬鹿にしたような苦笑いを浮かべながら、貴女チャイニーズ?あ、ジャパニーズね、はいはい、○○〜と面倒くさい客に違いない私を、日本語が少し話せるネパール人スタッフに引渡した。一連の流れが焦るやらもどかしいやらなのだが、私が英語が堪能だったなら回避できていたであろう。しかしこのネパール人スタッフ兄ちゃん、ちょっと話してわかったが、本当に"少しだけ"日本語ができるのである。普通に日本人同士の会話だったとしても、微妙に複雑で手短に説明するにはちょっと頭を回さねばならないようなこの状況を、少しだけできる日本語話者に話すとなると余計にややこしい。これならカタコトでも英語で文を重ねて理解してもらった方がマシなのでは…と思いI arrived this airport just now...but...と話しだすと、隣にいた最初の女性警備員が、日本語で話しなさい!!と私を咎めた。なんでそっちが口出すねん!!!

 

だから!!私は今ここにカトマンズから着いたんだけど!!帰りの飛行機の時間を変えたくて出発ロビーに入っちゃったんです!!!もうチケットは変えてもらったからここから出たいんです!!!!と、あんまり記憶はないけど日本語か英語であるいは混ぜて上記の旨をめちゃくちゃ主張した気がする。スタッフ兄ちゃんはわかってくれたらしく、OK、OKと言いながら私を出口(入口)に…ではなく、航空会社のカウンターに連れて行った。「なんかこの子がフライトの時間変えたいらしくて…」

だから!!!フライトはもう変えてもらったんだってば!!!!!泣

と、再びめちゃくちゃ主張した末やっと理解してもらい、兄ちゃんから経緯を聞いて苦笑いの警備員お姉様に苦笑いで返しながら、私は無事にバイラワ空港から外に出られたのであった。


このやり取りに20分以上消費し、時刻は13:00近くになっていた…。

続く。