寺に住むカレー妖怪のブログ

埼玉は芋芋しい町のとあるお寺に住みついているカレー妖怪のブログです。寺務したりカレー食べたりカレー作ったりカレーを愛でたりしています。 住職に隠れてこっそりやっているお寺のフェイスブック→https://www.facebook.com/unkousan/

僧堂修行中のカレー事情④

前回のあらすじ:煩悩に負けた

 

currymandara.hatenablog.com

 

さて、僧堂に来て早一週間目にして、この僧堂ではカレーが出ることが明らかにされた。次の議題はそう、カレー日はどのような周期で訪れるのか?ということだ。

 

カレー妖怪の前職は社員食堂等を委託業務で請け負う会社所属だったのだが、そういう現場だと一週間単位で献立を考えることが通常であった。〇曜日はハンバーグの日、とか、鶏肉の日とか、なんらかの法則性を決めておくと献立が組み立てられやすい。

僧堂においても仕入れの問題や考える人の時間的限界があるわけで、まったく法則が無いということはないだろう。

しかしまだ来て一週間で法則を見つけることは難しい。まずは全てのメニューを記録し、週単位、月単位で見てみよう。

※ちゃんと僧堂修行らしいこともしていますってば。

 

そんなわけで1か月半ほど、朝昼晩すべてのメニューを書き出してみた。

すると、その期間でカレーの日は最初の一回だけだったが、いくつかの法則性はやはり見えてきた。例えば昼については、

・基本的には、うどん・そば・パスタ・ラーメン・チャーハン・焼きそば・丼もののローテーションである。

・月曜日はうどんが多い

・金・土あたりはラーメンが多い

・やきそばの具は野菜+豚肉の日とウインナーの日がある

・丼ものはその日によっていろいろ変わる(親子丼、中華丼など)

など。そして夜については、

・週1回は魚で、木曜日が多い

・基本はなんらかの炒め物である

・基本入っている具材は数日続く(味付けは変わるが鶏肉数日のあと豚バラ数日やナス数日キャベツ数日など)

そして、・週1程度でシチュー系が出る(曜日は不規則)

カレーに関する法則性はここなのではないか。

シチュー系というのは、ホワイトシチュー、ハヤシライス、ビーフシチューなどである。一度カレーか!?と思ったらカレーとハヤシライスのルーを混ぜたような、なんとも煮え切らないシチュー?も出てきたことがあった。つまり「カレー」枠で献立が組まれるのではなく、「シチュー」枠がまず有り、その中で各シチュー系(カレーをシチューと同系に考えるのはいささか抵抗があるが)がローテーションされているのである。

しかし、きっちりと順番がまわされているわけではなさそうだ。

なぜならもうすぐ1か月半が過ぎようとしている中、ホワイトシチューやハヤシライスにはすでに2回ほどお目にかかっているが、カレーはまだ1度だけ。ぐぬぬ、厨房担当の和尚(典座和尚/てんぞおしょう)の好みか…。

おそらくシチュー系のラインナップはこれまで出会った4、5種類程度で出そろっているので、約1か月スパンで出会えるはずなのに…。ええい、カレーはまだか…!

厳しい時間制限や作法やらで思うように食事ができていないこの2か月、だからこそありとあらゆる食べ物が尊いという思いは、心の底から感じている。すべての食べ物に感謝しており、その中のキングオブ感謝がカレーなのだ。決して他の食べ物をないがしろにしているわけではない…。

 

私には待つことしかできない。そして上山から2か月ほど経った12/2(水)、待ちに待った2度目のカレーに出会えたのであった。待つ期間が長かった2回目は1回目にも勝る感動である。ありがとうカレー。本当にありがとう…!自分は別にカレーの家ではないのはわかっているがおかえりなさいと言いたくなり、そして2回目のカレーも煩悩に負けて時間オーバーした記憶がある。

 

それからは約1か月程度のスパンをほぼ守り、カレーに会うことができたのである。法則がわかれば待つのは苦ではない、むしろ楽しみに、糧になるのだ。

では何故最初だけ2か月空いたのだろう?

その謎は役寮さんの一言で解決した。

君たち11月に研修で一日出かけてた日があったでしょ?あの日のお昼カレーだったよ。