家でカレー作ったら写真を見せてください…!と周囲に主張し続けた結果、
優しい友人たちがぽつぽつと報告と写メをくださるようになった。ありがたい。
各所から送られてくるカレー写真は、私にとってはグラビア写真のよう。
しげしげと眺めている中、
複数家庭のカレー写真を眺められるありがたい立場だからこそ気付いたことの一つが、
思いのほかキーマカレーの出現率高いな!ということ。
などなど。
いただいた家庭カレー全体の1/5くらいだろうか。
これを多いと思うか少ないと思うかは個人によるかもしれないが、
自分の育ってきた家の場合、感覚的には「~座流星群が見れます!」くらいの出現率だったもんで、2割打者は十分に多い。
では、そんなキーマカレーの魅力とはなんだろうか。
キーマカレー写真を送ってきてくれた人、自分のカレー談議に付き合ってくれる友人などに聞いてみたところ、回答は以下のようであった。
①肉感
「普通のカレーにはない肉の存在感がある」、「”肉を食べている”という感じがする」
との答えが、特に男性陣から得られた。
さらに、「肉感があるのにさらっと食べられる」という意見もあった。
つまり「”肉”を食べたい!」というがっつり系の注文にも、
「でもあんまりヘビーに来られても照れちゃう」というジレンマにも応えちゃう。
”肉感”と聞くと大味に聞こえるが、器用な魅力とも言える。
②保存がきく
自炊が多いと思われる、一人暮らし女性からの声であった。
汁感が少ないため、保存しやすい。さらに、ひき肉=③コストが安いという理由との合わせ技により、多めに作ってストック保存!という一人暮らしにとってのありがたい戦略が使えるのである。
④おかず感
・糖質制限をしている人にとっては、キーマカレーは比較的ご飯がなくても食べやすい。
・①肉感からの食感で、おかず感が出る。
といった声があった。
こうしてみると、①②④は、連関している部分があるように思われる。
ポイントとなるのは”汁感が少ない”ことである。
汁感が少ない→おかず感が出る→”肉”を食べている実感がわく
汁感が少ない→保存がきく
という、並行した図式が成り立っているのである。
(※ここで言っておきたいのは、
汁感が少ない=いわゆるカレー部分が少ないことが魅力なら、
(矛盾した話になるが)キーマカレーにとってカレー部分はマイナス要素か。
そうではない。と思う。
たしかに汁感が少ないので、口の中に肉が充満する。
餃子かシュウマイを食べているような気分である。
(どちらもひき肉であるのでそりゃそうかもしれない。)
しかしその肉は、カレー要素をまとっているし、カレー要素をしみこませている。
つまり、一般的なカレーよりも、”肉とカレー”をダイレクトに感じられる。
「汁感が少ない→おかず感が出る→”肉”を食べている実感がわく」の図式に隠れた魅力はここではないか、と思う。)
さらに私は、⑤ちょうどいい非日常性
という理由を推したい。
「家でも、たまにはいつもと違うカレーが食べたい」
という食べる側の欲求。
「家でも、たまにはいつもと違うカレーが作りたい」
創作意欲、あるいは食べる側からの「またカレーなの?」という不満を回避する必要性、でもそんな手間のかかるものは作れない…という作り手側の事情。
両者(同一人物の場合もあるけれども)の”いつもと違う”ものへのニーズを実現しやすい。これは家庭カレージャンルにとって大きな魅力なのではないかと思う。
食べたくなってきた!いざキーマ!
これら以外のキーマカレーの魅力も、お待ちしております。